2014年9月1日 日経新聞

女と男はなぜ違う。職場で、家庭で、日々繰り返されるこまごまとしたすれ違いをテーマに、読者の皆さんも一緒に語り合いましょう。今週のお題は「友人・知人の結婚式」です。

■余興、ドレス、ご祝儀…


20代実は肉食系

20代実は肉食系


 「あす13時に新宿のカラオケボックスに集合」。とある金曜日、友人からメールが届いた。またか。ちょっと面倒だなという気持ちが頭をもたげる。

 9月に高校の同級生が関西で結婚式をする。頼まれたこともあって、披露宴で余興をすることになった。モーニング娘。の「ハッピーサマーウエディング」に合わせてダンスをするのだ。7月から続けてきた練習も佳境に入り、土曜日はカラオケボックスで3時間踊り続けた。

 26歳になり、周囲では結婚する友人が相次ぐ。20代半ばごろは「第1次結婚ラッシュ」とか。就職して生活がひとまず軌道に乗り、学生時代から付き合っていた人がゴールインする例が多いという。

 友人は大事だし、祝いたい気持ちもある。ただ今年に入って結婚式は3回目。ご祝儀や交通費は結構掛かる。仲間内の結婚式が続くと出席者もほぼ重なり、女性は互いの格好を無言でチェックするからドレスも新調する。3回の結婚式で出費は計10万円を超えそうで、これだけ時間とお金を掛けるのは正直つらい。

 でも自分が将来結婚するなら、せっかくの門出だから、それなりに盛り上がるように友人たちに期待する気持ちもある。お互いさまかな……。

■心臓によくない

50代既婚頑固系

50代既婚頑固系


 職場や取引先の人から、披露宴のスピーチを頼まれることが多くなった。そんな時、小心者の僕はなるべく事前に新郎新婦のエピソードを仕込み、何を話すか原稿にまとめておくようにしている。本番で無事に読み上げられたらいいのだが、ハプニングが付きものなので心臓に良くない。


イラスト 松川 久美

イラスト 松川 久美

 「乾杯!」。発声を頼まれた人が役目を終えて、気持ちよさそうにビールを飲み干すのを見てうらやましく思う。僕はまだ発声は頼まれたことがない。テーブルにワインが運ばれてきても緊張して飲めない。やがて順番にスピーチが始まる。ここで原稿に盛り込んだエピソードを誰かに先に使われたら、話の中身を変えないといけない。

 若い頃、友達の結婚式で話す時はもっと気楽に構えていたものだが、今は司会者に会社の肩書を読み上げられ、会社のエライ人たちの前でうまくやらなければいけないから苦手意識が膨らんでいる。

 「誰かに結婚式の仲人を頼まれることはないの?」。妻がいつか仲人をやりたそうなことを言っていたが、冗談じゃない。昔、僕らが結婚する時、上司に仲人をお願いして断られたことがある。当時は冷たい上司だと思ったけど、今は、逃げたがる気持ちがよく分かるなあ。

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