相手の立場に立ってモノを考えれば、人間は他者のためにどんなことでもできるのです。

どんな悲しみや苦しみも必ず歳月が癒してくれます。そのことを京都では『日にち薬(ひにちぐすり)』と呼びます。時間こそが心の傷の妙薬なのです。

人は、不幸のときは一を十にも思い、幸福のときは当たり前のようにそれに馴れて、十を一のように思います。

あなたは苦しんだ分だけ、愛の深い人に育っているのですよ。

お返しを期待しない、感謝の言葉も求めない。それが本当の奉仕です。

大きな椿の花を咲かせるには、どうすると思いますか?まだ、つぼみが小さいうちに、ひとつだけを残してみな摘んでしまうのです。そうすれば、大輪の花を咲かせることができるのです。

お子さんに「何のために生きるの?」と聞かれたら、「誰かを幸せにするために生きるのよ」と答えてあげて下さい。

人とつきあうのに秘訣があるとすれば、それはまずこちらが相手を好きになってしまうことではないでしょうか。

一日に一回は鏡を見る方がいいです。できればにっこりと笑ってみて下さい。心にわだかまりがない時は、表情がいきいきしているはずですよ。

私は「元気という病気です」とよく言います。ある講演会の司会者が、「瀬戸内さんの元気という病気が、ますます重症になるようにお祈りします」と挨拶して、会場が爆笑の渦となりました。


相手の立場を想像する力、相手の欲することを与えることが「愛」です。相手が何を欲しているかを考えて下さい。相手の身になってしたいことをしてあげればいいのです。

与えられた限りある時間に、思い残すことなく人をたっぷり愛しておかなければとしみじみ思います。

人間は善悪両方を持っています。それを、自分の勉強や修行によって、善悪の判断をし、悪の誘惑に負けずに善行(ぜんこう)を積んでいくことが人間の道なのです。

あなたはたった一つの尊い命をもってこの世に生まれた、大切な存在です。


相手が今何を求めているか、何に苦しんでいるかを想像することが思いやりです。その思いやりが愛なのです。

いろんな経験をしてきたからこそ、あなたの今があるのです。すべてに感謝しましょう。

「念ずれば花開く」という言葉があります。私は何かをするとき、必ずこれは成功するという、いいイメージを思い描くようにしています。

あらゆる戦争は悪だと思っています。戦争にいい戦争なんてありません。私たち老人は、そのことを語り継がなければなりません。


別れの辛(つら)さに馴(な)れることは決してありません。幾度繰り返しても、別れは辛(つら)く苦しいものです。それでも、私たちは死ぬまで人を愛さずにはいられません。それが人間なのです。

人生にはいろいろなことがあります。しかし、悲しいことは忘れ、辛(つら)いことはじっと耐え忍んでいきましょう。それがこの四苦八苦(しくはっく)の世を生きる唯一の方法ではないかと思います。

もし、人より素晴らしい世界を見よう、そこにある宝にめぐり逢おうとするなら、どうしたって危険な道、恐い道を歩かねばなりません。そういう道を求めて歩くのが、才能に賭(か)ける人の心構えなのです。

人間は生まれた時から一人で生まれ、死ぬ時も一人で死んでゆきます。孤独は人間の本性なのです。だからこそ、人は他の人を求め、愛し、肌であたため合いたいのです。


人は所詮(しょせん)一人で生まれ、一人で死んでいく孤独な存在です。だからこそ、自分がまず自分をいたわり、愛し、かわいがってやらなければ、自分自身が反抗します。

大抵の人間は自分本位です。特に女性は、自分中心に地球が廻っていると思っていて、思い通りにならない現実に腹を立てて愚痴ばかり言うのです。思い当たることはありませんか。

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